3. 情報の信憑性
- Cさんが利用する SNSソーシャル・ネットワーキング・サービス(Social Networking Service)の略。ウェブ上で社会的なつながりを可能にするサービス。たとえば「Facebook」「Twitter」「TikTok」「Instagram」など。で、次のような投稿が回ってきました。
「【拡散希望】ペットショップが閉店したので、
この猫たちをもらってくれそうな人に広めてください」
Cさんがこれをシェアして拡散したところ、情報は誤りで、無関係なペットショップは電話の対応に追われました。
Cさんは、どのような行動を取ることができたでしょうか。
解説
インターネットでは、センセーショナルな情報は、正しい情報より広がりやすい傾向があります。
この例では、拡散する前に、発信者が信頼できるかどうかを過去の投稿で判断したり、ほかの場所でこの情報が掲載されていないか確認することができるかもしれません。
また、その投稿へのリプライ(返信)を見るのも効果的です。他のユーザが誤りを指摘していることがあります。
インターネット上に流れている情報はどれも同じように見えます。
しかしその全てが、正しく適切なものであるとは限りません。
この項目では、インターネット上の情報の信憑性しんぴょうせい。その情報などの、信頼していいかどうかの度合いのこと。「信憑性が高い」「信憑性が低い」などと言います。について見てみましょう。
3-1 インターネットの情報発信者とその情報
インターネットでは毎日世界中で情報が発信され、膨大な量の情報が蓄積されていきます。
発信者は、メディア、公共団体、専門家、企業、個人など、さまざまな立場の者です。
こうしたことから、インターネットには、時にこのような情報も混ざっています。
- 誤った知識による情報
- 悪気はないが思いこみによる情報
- 初めは正しかったが、時間がたって古くなっている情報
- 商品を売ることを目的とする情報
- 公平ではない、かたよった情報
- フェイクニュースなど愉快犯世間を騒がせて、それを楽しむ行為。その犯人のこと。 による嘘の情報
- 悪意にもとづいた情報
- 詐欺サイトなどへ誘導する情報 など
3-2 情報の信憑性の確認
さまざまな情報に対し、その情報が信頼できるかどうかの信憑性は、次のように判断することができます。
発信者のオリジナルな情報(一次情報)か
その情報が、情報提供者本人の体験による情報かを確認します。
このようなオリジナルの情報を「一次情報」といいます。この「一次情報」を元に発信された情報を「二次情報」といいます。
「二次情報」は発信者が直接見たり訊いたりした情報とは異なります。時に、細部が変わっていたり、より詳細な情報が抜けていることがあります。
もしその情報が、二次情報として紹介されている場合は、引用元のウェブサイトなどの記載があるか、見てみましょう。
発信者は誰か
発信者はどのような立場の者なのかを確認するクセをつけます。
専門家なのか、公式の団体、それとも個人なのか。その情報が公平か、信頼できるかなど、発信者の立場や考え方は様々です。
たとえば商品の販売が目的のウェブサイトの情報なら、不安感を強く煽ったり、購入した時のメリットを誇張して伝えていることがあるかもしれません。
日付はいつか
記事の日付や、投稿に記載された タイムスタンプ(Timestamp)。記事が投稿されたり、できことが発生した日時・日付・時刻などを示す文字列のこと。SNSの投稿にも記載される。 などで、それがいつの情報なのかを確認します。発信された時は正確な情報であったとしても、時間がたてば古くなっていることがあるかもしれません。
ニュースサイトや、発信に責任を持っている記事などは、投稿した日付が記録されています。
複数の情報を比べる
検索して見つけたページ1つだけではなく、複数のウェブサイトなどで同じ情報を調べます。
情報の精度を高め、深度のある良質な情報を得ることができます。
*まとめサイトなど、オリジナルの記事をそのままコピーして発信しているウェブサイトがあります。検索サイトでは、検索結果を数ページ先まで開くなど、なるべくオリジナルの発信元を探しましょう。
3-3 正確な情報の発信
インターネットで発信した情報はすぐに多くの人々に共有されます。あなたの情報を見た人が、その情報を利用することがあるかもしれません。
SNSやブログなどは、投稿する前に、次のような点をチェックするとよいでしょう。
- 内容の正しさは確認できているか
- 名前やタイトルなどは正しいか
- 日時・場所・金額などの大切な情報は正しいか など